「Ecoを考える」1限目:省エネの意味について

省エネを考える時に、1次エネルギーと2次エネルギーの理解が基本になります。
1次エネルギーは2次エネルギーの元であると思ってください。

●1次エネルギーとは
枯渇(こかつ)エネルギーと再生可能エネルギーです
【枯渇エネルギー:石油、石炭、天然ガス、原子炉】
【再生可能エネルギー:太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス

●2次エネルギーとは
1次エネルギーを加工して人間が使いやすくしたものです。
【電気、都市ガス、LPガス、ガソリン、灯油、木質ペレット、薪など】

国が進める省エネルギー政策は「1次エネルギーの消費量を抑える」という位置づけです。
そして枯渇エネルギー消費を減らすことが目的です。これはエネルギー問題や温暖化問題に直結しています。
枯渇エネルギーを減らしながら、その分を再生可能エネルギーで増やしていくことがポイントになっています。

でも、その前に今の社会全体が使っているエネルギーの無駄を省くことが大切な事です。
つまり私たちが日常使う2次エネルギー(電気、都市ガス、LPガス、ガソリン、灯油)を少なくすれば、必然的に1次エネルギー消費量が減るので、省エネになります。

また、今の日本のエネルギー自給率は4%にすぎません。先進国の中でも最低ランクです。
(日本4%・ドイツ30%・アメリカ62%・イギリス76%・カナダ144%)

そして23兆円もの巨費を投じて外国から石油・石炭・天然ガスなどの枯渇エネルギーを買っているのが実情です。
(目安として日本の一般会計予算が約90兆円程ですから、その1/4程の金額!)

日本のエネルギー自給率を上げるためにも再生可能エネルギーの技術開発が重要になっています。
でも、現時点での再生可能エネルギー技術は安定供給ができない、コストがかかるといった問題点があります。
また発電した電気を蓄える安全な高性能蓄電池の開発も急がないといけないです。

いきなり再生可能エネルギーへの転換は無理なので、再生可能エネルギー技術開発と平行して枯渇エネルギー(石炭・天然ガス)を上手く使いながら発電エネルギーロスと送電エネルギーロスを減らしていくことが当面の目標になると思います。

目次
閉じる