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12限目 : 富山県の気候を知ろう

富山県の気候の特徴をとらえるため、気象庁のデータを基に、富山と東京の気候を比較してみました。

 

 

 まず湿度と降水量ですが、一年を通じて東京よりも富山のほうが多いことがわかります。
降水量は雪の季節の11月~3月に特に多く、6月~8月にかけても多くなっています。
住宅の湿度対策としては、調湿作用のある無垢材や塗り壁を使用することをおすすめします。

 

 気温については、冬場は東京より低く、夏場は東京並に高くなっていることがわかります。
したがって、□で囲った5月~7月初めと9月中~10月末以外は、何らかの冷暖房設備が必要になります。
夏場の冷房使用期間に比べて冬場の暖房使用期間のほうが長いので、この点に注意して冷暖房設備を選ばれると良いと思います。

 

 風向きについては、富山と東京では正反対であることがわかります。
富山では、5月~8月に北北東の風が吹きます。
この風は「あいの風」と呼ばれ、日本海沿岸で沖から吹く穏やかなそよ風です。
高温多湿の夏でも、風があれば体感的には涼しく感じられるものです。
「あいの風」を室内に取り組む工夫は賢い省エネ生活にもつながります。

 

  日照時間は、5月~10月は東京よりも富山が多く、11月~4月はかなり少なくなっていることがわかります。
住宅の設計では、夏は日射をいかにシャットアウトするか、逆に冬はいかに室内の暖かさを外部に逃がさないようにするかがポイントです。
日射熱を室内に取り入れるパッシブソーラーハウスは、冬の太平洋側には適していますが、
日照時間の少ない富山では、日射熱を期待せずに省エネ暖房設備を効率良く稼働させた方が効果的です。

 このように、富山は夏場は高温多湿で不快指数(※)が高く、冬場は寒さが厳しく日照時間が少ないという厳しい気候条件にあります。
厳しい気候だからこそ、気候風土の細かな把握が大切になります。
 今後もこうしたデータを家の設計に取り入れ、住みやすい家造りを提案していきます。
(※不快指数 湿度75%以上、気温26℃以上になると暑くて不快に感じると言われています。)


11限目:家の長寿命とエコは繋がっています。

 今の日本の住宅寿命は、家計と地球環境にやさしくありません。
まず、下記の日本・アメリカ・イギリス・フランスの『建築物の建替周期』の表をご覧ください。

 

 

ヨーロッパの国々は石造りの家が多いので、家の寿命が長くなるのは当然ですが、アメリカは日本と同じように木造住宅が多いにも関わらず、日本とは比べものにならないほど長い建替周期となっています。

 

 なぜ日本の木造住宅はわずか30年と極端に寿命が短いのでしょうか?
これは、高度成長期に建てられた家自体の性能も原因のひとつですが、日本の固定資産税の仕組みも大きく関係しています。
日本では、固定資産税の税制上、新築から25年~30年を過ぎると固定資産税は0円になります。
つまり、税制上は資産価値が無くなってしまうのです。このため、税制上で価値がないとレッテルを貼られた家は、まだ十分に住めるにも関わらず、いとも簡単に解体され、また新しい住宅が建築されるという『一代限りの家造り』が繰り返されているのです。
あまりにも速い建替周期のために、人生の大半を住宅ローンに追われることも少なくありません。これでは本当に豊かな生活とは言えません。

 

 これに対して、欧米では何代にも渡って一軒の家に住み続けることが一般的です。例えば、イギリスでは自分の代で家を建て替えるのはアンラッキーと言われるくらい、家は先祖代々大切に引き継がれています。
 また、中古住宅の資産価値が高く、成熟した流通市場があることも、建替周期を長くしています。
この結果、下記の表のように、日本の中古住宅の比率は欧米に比べて極端に低くなっています。

 

 

 家をグレードアップする時、日本人は建て替えることによって、欧米人は住み替えることによってそれを果たそうとします。
また、英語で中古車は「Used Car」で通じますが、中古住宅は「Used House」とは言いません。既存住宅「Existing House」が正しい言い方です。このように、家に対する価値観自体が、日本と欧米ではかなり違っているように思います。

 

 これからの日本は、右肩上がりが見込めない経済状況と少子高齢化の問題を抱えています。今までのような建替周期30年の「量」の消費型では、これからの時代に対応できません。欧米のように、大切にメンテナンスして価値を保つ「質」のストック型の家づくりに転換していくことが必要です。

 

 また、家の長寿命は温室効果ガス排出量削減にもつながります。家は、建築時と解体時にカーボンフットプリント量(※)が最も高い値になります。今のままの短い建替周期では、カーボンフィットプリントが増え続け、とても地球環境に良いとは言えません。建替周期の慣習を見直して、何代にも渡り大切に住み続けることが、家計と地球環境にやさしい暮らし方と言えるでしょう。

 

(※)カーボンフットプリントとは、(Carbon Footprint of Products)の略称です。
原材料から廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通して排出される温室効果ガス排出量をCO2に換算して、分かりやすく数値化して表示する仕組みです。
この数値を把握し、より低炭素な生活を創造することで、地球温暖化の抑制に繋がります。


10限目:平成25年省エネ基準の目指す方向

 エコを考えるコーナーは、9限目(2012年3月12日)が最終更新日になっておりました。
当時はまだ省エネ議論が行われている段階で、はっきりとした方向性は見えていない状況でした。
しかし、それから今日までの間に国の住宅分野の省エネルギー政策が定まり、目指す方向性が見えてきました。
これからまた少しずつ、住宅の目指すところを書いていこうと思います。

 

『10限目:平成25年省エネ基準の目指す方向』
 現在の日本の住宅は中途半端な断熱性能の家が多く、快適な生活を求めるためにエネルギーを使いすぎる傾向にあります。

 

「エネルギーを使いすぎる?どうして?うちはオール電化だから省エネでしょう。」という声が聞こえてきそうですが、オール電化の家は決して省エネ住宅ではないのです。
確かに深夜電力やオール電化割引によって家庭の光熱費用は下がりますが、これだけではエネルギーを削減したとはいえません。

 

北陸電力には、お客が契約したアンペア数を保証する義務があります。
つまり、発電量は契約アンペア数×契約世帯数となり、各戸が契約アンペア数を減らさない限り、
本当の意味で省エネルギー対策をしたことにはならないのです。

 

 アンペア数を下げることの必要性について、今度はエネルギー換算の面から考えてみましょう。
<※ちょっとここで1限目に戻って、1次エネルギーと2次エネルギーの考え方を読んでください。>

 

発電所から家に電気が運ばれてくるまで、1次エネルギー換算値で2.7の化石燃料が消費されます。
(たとえば、家庭用エコキュートを使って電気使用量を抑えても、発電所から家に届くまでにすでにエネルギーが使われています。)
他のエネルギーは、太陽光発電などの再生可能エネルギーが0、木質バイオマスが0.2、ガスが1.3ですから、発電所から送られる電力の1次エネルギー換算値2.7は、かなり高いということがおわかりでしょう。
したがって、家庭のアンペア数を下げることは1次エネルギー消費を抑える近道であり、
地球規模の省エネと温暖化防止に大いに貢献するのです。

 

※参考に下表の日本の1次エネルギーと温暖化効果ガス排出の推移をご覧になってください。

 

1次エネルギーは増加傾向にありましたが、近年は足踏み状態です。(出典:資源エネルギー庁)

 

温室効果ガス排出量は、東日本大震災の年は減少しましたが、増加に転じています(出典:環境省)

 

 そこで、国は今まで努力目標であった住宅の省エネ性能を具体的な数値で厳格化する事を決め、平成25年(2013年)改正省エネ基準を施行しました。
この省エネ基準の大きな改正点は、生活全般『冷暖房・換気・照明・給湯・家電・調理・太陽光発電』のエネルギー量を求め、省エネ住宅の合否判定を行なうようにしたことです。
これには住宅の省エネ基準の底上げを図り、将来的にワンランク上の低炭素住宅やゼロエネ住宅にレベルアップする狙いがあります。
この基準は2020年には義務化され、この取り組みによって、日本の住宅性能は着実に向上するものと思われます。
  しかし、緑の森建築工房としては、ここでちょっと別の視点にも注目していただきたいと思います。
昨今の最新省エネ住宅は、性能値を高めるあまり、意匠デザインや構造がおざなりになっているように感じます。
環境(省エネ)・デザイン・構造が三位一体になってこそ、長く住み続けたい愛着の湧く家になります。
これからは、富山の気候にあった省エネ住宅と心惹かれるデザインを融合させることが、良い家造りのテーマとなるでしょう。


9限目:エアコンの2種類の除湿方式について

 エアコンの除湿方式には、弱冷房除湿方式(安価な機種)と、再熱除湿方式(高級機種)の2種類があります。
外気温が高い時は、どちらの除湿方式でも十分な効果があります。しかし、梅雨時期などの雨が降って室温があまり高くない時は、弱冷房除湿方式は除湿に伴って室温が下がり、寒く感じます。一方、再熱除湿方式(高級機種)は、高級機種ならではのハイテク技術が詰まっているので、除湿をしながら室温を維持できます。

 

 下記に、この2種類の方式について詳しく書きます。
●弱除湿冷房方式は、普通の冷房よりも冷気の発生量が少なくなるようになっています。
この方式は冷房を弱運転するイメージなので、電力量は冷房運転より15%程少なくなります。
しかし、除湿をしながら、ひたすら弱い冷房運転をするので、室温が2~3℃下がってしまう場合があります。
また室温が下がり過ぎると除湿ができなくなるという欠点もあります。
最近は、不快に感じないように、室温を自動的にコントロールできるプログラムが内蔵された機種も出ています。

 

●再熱除湿方式は、除湿運転を行った際に発生した冷気を、室温に近い温度に加熱してから吹き出します。
この冷気を加熱する過程は、昔はヒーター加熱で電力量がかかりましたが、今はエアコンの圧縮機からの排熱を再利用して加熱しているので、電力量はかなり抑えられるようになりました。とは言え、同じ室温に設定した場合、この方式は、電力量が冷房運転より10~20%程多くなります。
しかし、人間には、室温が1℃上がっても湿度が15%下がると温度変化を感じないという体感特性があります。エアコンは、室温を1℃上げると消費電力量が約10%減りますから、設定温度を1~2℃上げて除湿を行うと、結果的に冷房運転と同じ電力量で、カラッとした快適な空間を作ることができるのです。
この方式は冷え性の方にとってもすばらしい機能です。室温が下り過ぎずに、湿度をコントロールして下げてくれるので、とても快適に過ごすことができます。

 

下記が再熱除湿方式の付いた機種です。購入の際に参考にしてください。
●パナソニック・・・「Xシリーズ、SXシリーズ、Vシリーズ」
●日立・・・白くまくん「Sシリーズ」
●三菱・・・霧が峰「ZWシリーズ」
●三菱重工・・・ビーバーエアコン「RSMシリーズ、SLシリーズ」 
●シャープ・・・「B-SXシリーズ,A-SXシリーズ」
●富士通・・・「nocria Zシリーズ」
●東芝・・・大清快「JDRシリーズ、JDTシリーズ、JDXシリーズ、JVシリーズ、DRNシリーズ」
●ダイキン・・・「Rシリーズ、Sシリーズ、DXシリーズ、Fシリーズ」 

 

 室内が同じ温度で、消費電力の少ない方をエコと考えると 弱除湿冷房方式のほうが再熱除湿方式よりも省エネになります。しかし、快適性を加味すると、若干消費電力がかかりますが、再熱除湿方式のほうが身体にやさしい方式と言えます。
 エアコンは、除湿運転の使い方によって快適性や電気代に違いが出てきますので、自宅のエアコンの除湿方式を把握して、上手に使うことをお薦めします。


8限目:太陽光発電に興味のない方も

 今回は、5限目の18行目「実際には、電力会社が買い取ってくれるのでこのような事は起きていませんが、・・・」の続きの話です。

 

 太陽光発電で売電をしている世帯に電力会社から支払われるお金は、実は電気を引いている全世帯から徴収されています。北陸電力の電気料金領収書を見ていだだくとわかりますが、太陽光発電推進付加金の項目がこの徴収額になります。この付加金は、現在1銭/kWhですが、平成24年度の4月から4銭/kWhに引き上げられます。
 例えば、オール電化住宅で冬場の一ヶ月の使用量が2000kWhの家庭の場合、太陽光発電推進付加金は現行20円から4倍の80円になるのです。(現在1銭/kWhが、平成24年度の4月から4銭/kWhになります。)

 

これはいったいなぜでしょうか?

 

 太陽光などの再生可能エネルギーを促進したい国は、買取り価格を42円/kWh(今年度)と定めています。しかし、電力会社側からすると、太陽光発電で家庭から供給される不安定な電気の価格は、42円/kWhよりずっと低いのです。

 

このため、太陽光パネルで売電をしている世帯が増えるにつれて、電力会社は自分の懐だけで買取金をまかなえなくなってしまいました。そこで、太陽光発電推進付加金と名づけて、買取り金額の不足分を電気を引いている全世帯から徴収することで帳尻を合わせることにしたのです。

 

 

今後、太陽光パネルを設置する世帯が増えるにつれ、太陽光発電推進付加金は上がります。
一方で買取り価格は下がり、来年度は36円/kWhになる予想です。大手ハウスメーカーは太陽光発電を謳い文句にして業績を上げようとしていますが、この現実を理解しながら堅実に家造りを検討していくことが大切です。

 

 今回のおまけ・・・北陸電力から、下記のお知らせがありました。
太陽光発電推進負担金に加えて平成24年7月から新たな負担金が徴収されます。 
【平成23年8月に「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」が成立し、平成24年7月から、太陽光発電に加え、風力やバイオマス等を用いて発電された電気を電力会社が買い取る「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」がスタートします。平成24年7月からは、これまでの太陽光発電推進付加金に加え、再生可能エネルギーの固定価格買取制度に基づく買取費用を電気使用量に応じて全てのお客さまにご負担いただくことになります。制度の詳細や単価が決まり次第、あらためてお知らせいたします。】
このお知らせを読んで先ず思ったことは、「また電気を使っているみんなで帳尻合わせに強制参加か」ということでした。


7限目:太陽光パネルの設置面積について

 一戸建て住宅の屋根には、一般的にどれくらいの面積の太陽光パネルが載っているか調べてみました。

 

 総2階建ての40坪の家では、通常3KW~4KWの太陽光パネルが屋根に載っています。仮に3KWの太陽光パネルを屋根に載せた場合、設置面積がどれくらいになるか、パナソニック製で比べてみました。

 

 

 パナソニック製の高価な最新型の単結晶系ハイブリッド型HIT230シリーズは、公称最大出力が230W/枚あるので、 230W×パネル13枚で約3KWになります。パネル1枚は幅158cm×奥行81cmなので、13枚設置すると16.6㎡になります。畳にすると10枚分の設置面積になります。

 

 それに比べ、安価な多結晶154シリーズは、公称最大出力が154W/枚なので、154W×19.5枚→20枚で約3KWになります。パネル1枚は幅131cm×奥行87cmなので、20枚設置すると22.8㎡、畳にすると14枚分になります。

 

 パネルの性能によって畳4枚分の差ができることになり、このことから発電量が大きいパネルを使用すると設置面積が小さくなることがわかります。
雪国の富山では、太陽光パネルからの落雪事故の問題もあるので、価格的な問題はありますが、パネルの設置面積は小さいほうがいいと思います。

 

  今回のおまけ・・・
 200W相当の太陽光パネルで、日本の電力量をすべてまかなおうとすると、富山県の5倍の面積を太陽光パネルで敷き詰める必要があります。
また、地球上で使われている電力を太陽光パネルだけでまかなうとすると、日本の3倍の面積を太陽光パネルで敷き詰める必要があります。

 

 

これだけの太陽光パネルを製造するだけでも大変なことですね。


6限目:LED照明の基礎知識

 次世代を担う省エネルギーの光源として、LED照明が注目されています。
LED照明が急速に家庭に普及しはじめたのは、2010年度の住宅エコポイントで、電球形LED照明が対象になってからです。今のLEDの状況を音楽で例えるなら、レコードで聴いていた音楽をCDで聴くようになったような感じでしょうか。
 今回はこのLEDについてお話します。

 

●LEDの歴史について
 LEDは、人類が手に入れた第4世代の灯りです。1世代目はろうそく、2世代目は電球、3世代目は蛍光灯です。
LEDは、1960年代にアメリカで赤色LEDと黄色LEDが開発され、家電製品の表示灯や電車内の行き先案内などの電光表示板として使われてきました。
「青色のLEDがあれば白色光を出すことができる!」
このことは多くの技術者がわかっていたのですが、青色LEDの開発はとても高いハードルでした。しかし1993年、ついに日本人の中村修二氏が青色LEDの発明に成功したのです。これは照明分野における大発明です。
【↑※追記、2014年10月9日、ノーベル物理学受賞者として、赤崎勇氏、天野浩氏、中村修二氏が選ばれました。】
その後、間もなく緑色LEDが開発されて、3原色の赤・緑・青が揃いました。この3原色を混ぜ合わせることで、照明に必要な白色光を作ることができ、ついにLEDが第4世代の灯りとして誕生しました。
そして今、LEDが家庭照明として続々と商品化されているのです。

 

 

●日本と世界のLED照明の使われ方について
 日本が住宅エコポイントなどでLED照明を推し進めるのは、省エネ効果・二酸化炭素排出削減と、経済の活性化を期待しているからです。
 家庭から排出される二酸化炭素の6パーセントが照明からと言われています。LEDは省電力で長寿命なので、白熱電球や蛍光灯の光源をLED照明にすることで、二酸化炭素排出を減らすことができます。また、LEDを開発することで、低迷気味な日本の半導体産業を元気にする意図もあるようです。
 世界的に見ると、アジアがもっともLED照明が盛況です。これはアジアの電力事情が悪いためで、電力をあまり使わないLEDが好まれているのです。
一方、ヨーロッパや北米は、明るさよりも雰囲気のある温かな灯りを好む文化があるので、当然LED照明も電球色にこだわります。しかし、LEDの電球色は昼白色に比べ電力効率が悪く、省エネにならないので、日本ほど盛り上がっていないのが実情です。

 

●LED照明の性能について
 LED照明の寿命は、24時間連続点灯した場合、白熱電球は40日、蛍光灯は250日、LED照明は1600日(4年以上)くらいで、LED照明が圧倒的に長寿命です。一度購入すれば一般家庭生活で10年くらいは交換する必要がないので、従来の白熱電球や蛍光灯のような交換需要は小さく、各照明メーカーは最初の販売機会を逃がさないようにしています。
 消費電力は 60W相当の場合、白熱電球は60W、蛍光灯は12W、LED照明は7Wくらいです。LEDは、白熱電球よりもはるかに少ないですが、蛍光灯と比べると若干少ない程度で、使い方次第では、まだ蛍光灯の方が有利な場合があります。しかし、LEDは飛躍的に技術開発が進んでいるので、今後さらなる省電力化が期待できます。
 また、LED照明は可視光線なので、蛍光灯に比べて紫外線や赤外線をほとんど出さないという特徴があります。
     「 紫外線 →可視光線(青→緑→赤)→ 赤外線 」
そのため、紫外線で衣服や書類が色あせしにくく、また紫外線を明るいと感じて集まる虫が寄り付きにくいのです。
しかし、LED照明はまだ発展途中の灯りなので、人体にどんな影響を与えるかわかっていません。白色LEDの波長が体内時計を狂わせないか、目の網膜に影響をあたえないか等の研究が、現在進められています。

 

●LED電球を体感して思ったこと
 LED電球を実際に使ってみて感じることは、従来の白熱電球(40グラム程)や蛍光灯よりかなり重いということです。これはLED電球の中に電源回路などが入っているためですが、重量が100~200グラムあるので、落下事故には充分注意しなければいけません。表面が樹脂カバーになっているものがほとんどなので、落下して割れる危険性は少ないですが、落下した際に身体にぶつかるなど家庭内事故を起こさないように、取替え時にLED電球の固定具合をしっかり確認する必要があります。
 LEDはスイッチを点けたらすぐに点灯する特性があるので、電球形蛍光灯に比べて、スイッチを点けてから明るくなるまでの時間が短いです。また、電球形蛍光灯は気温が低いと明るくなるまでに時間がかかりますが、LED電球ではそのようなことはありません。点滅に対する耐久性も高いので、頻繁にオンオフを繰り返すトイレや洗面所に適しています。
LED照明にはリモコン操作で明るさや光色(電球色・昼白色・昼光色)が変えられる商品もあるので、生活シーンに応じた心地良い光をみつけられると思います。
  下記の表は、白熱電球・蛍光灯・LED電球の交換早見表です。参考にしていただけたら幸いです。

 

 

●LED照明の将来像
 今後、LED照明は省エネ・調色・調光の機能がさらに向上します。また、徐々にコストが下がってきていますので、第4世代の灯りとして、家庭生活に浸透していくのも遠いことではないでしょう。温かく家庭生活に受け入れられるよう、住居の室内空間やインテリアと調和できる、優れたデザイン性のあるLED照明器具の開発が重要です。
 住宅を造る側にとっては、照明器具のデザイン性はとても大切なポイントです。LED照明のさらなる性能の向上とデザインの進化に期待しています。


5限目:家庭用太陽光発電をお考えの方は必読です。

 今回は、日本の送配電線網と太陽光発電の関係についてお話ししたいと思います。
 電気の基本原則は、“電圧は、高い方から低い方へ流れる”です。このことをイメージして、近所の電柱を眺めながら下記の文章を読んでみてください。
 電柱にはトランス(グレー色のゴミ箱みたいな形)がついています。そして電柱の一番上を通る3本の電線が、6600Vの高圧線です。トランスには、この高圧線6600Vの電圧を約100Vに落として家庭に供給する役割があります。そして、一箇所のトランスを経由した電気は、数世帯に配られています。

 

 

 それでは、A地区のAさん宅で太陽光発電の電気を売電した場合、この電気はどこに行くでしょうか?北陸電力に売電したのですから、全世帯に配られると思いがちですが、実際にはこの電気は、A地区のトランスでつながっている世帯だけで分け合うことになります。
A地区からB地区に電気は流れないのです。これはいったいなぜでしょう?
ここで電気の基本原理、“電圧は高い方から低い方に流れる”を思い出してみてください。A地区のAさん宅の太陽光発電の電気を高圧線6600Vにのせるためには、トランスで6600V以上にする必要がありますが、家庭用太陽光発電のわずかな電気では不可能です。
つまり、Aさん宅が北陸電力に売電したつもりの電気は、A地区のトランスでつながっているご近所にしか配れないのです。この点はあまり知られていないようです。

 

 では、もし、A地区の全世帯が太陽光発電の売電を考えたら・・・・Aさん宅だけではなく、全世帯がいくら太陽光発電しても売れなくなってしまいます。

・・・・すこし間違いがありました。下記の内容に訂正致します。
 (低圧系から6600V系への逆潮流はあります。そうでないと需要がない山中での太陽光発電は出来ません。40,50kWといった規模では低圧接続が主流です。 都市部ではトランスが少ないと低圧系での電圧が高くなりすぎて抑制がかかります。

以前は配電用変電所を越える逆潮流も規制されていましたが、現在は可能となっています。)

実際には、電力会社が買い取ってくれるのでこのような事は起きていませんが、太陽光パネルを設置する家庭が増えるにつれ、買い取り価格は減ってきています。
北陸電力についていえば、平成21・22年度に設置した家は48円/kwhでしたが、23年度に設置した家は42円/kwhに下がりました。
 今の日本の送配電線網の問題点が改善されない限り、電力買取り価格は今後も徐々に下がり続けます。太陽光発電のメリットだけでなく、このような点にも注意して、設置を検討したいところです。

 

 

 しかし、今の日本の送配電線網は、安定供給に関しては先進国の中でも一番優れています。年間停電時間は、アメリカやヨーロッパは50~100分、日本では19分です。
また、通信管理されているので、停電や事故にすばやく対応できています。太陽光発電や風力発電の再生可能エネルギーの技術ガ発達してきた今、それらを効率良く組み込むことのできる次世代送配電線網(スマートグリッド)が必要になってきています。

 

 今回のおまけ・・・アラブ首長国連邦のアブダビで、人口5万人の環境未来都市「マスダールシティ」の建設プロジェクトが2006年からスタートしています。
これは、電力のすべてを太陽光と太陽熱発電でまかない、海水から造水して、電動自動車だけを走らせて二酸化炭素排出量ゼロを目指すという画期的な構想です。2010年秋に大幅な計画の見直し案のニュースが話題になりましたが、最終的にどんな環境未来都市になるのかとても興味深いところです。


4限目:家庭用蓄電池の現状と目標

 前回の3限目の続きです。
 住宅業界はスマートハウスの言葉が大流行しています。このスマートハウスに不可欠なのは蓄電池です。
太陽光などで得た電力を大切に蓄えることができる家庭用蓄電池が必要になります。
現在、この家庭用蓄電池はリチウムイオン蓄電池派鉛蓄電池派の2つに分かれて、スマートハウスの山頂を目指しているようです。

 

鉛蓄電池は、昔から車や船のバッテリーに使われているので身近で安全性に信頼がありますが、電力パワーを高める技術開発が必要です。また、リチウムイオン蓄電池は、電力パワーがありますが、コストの高さと安全性に問題があり技術開発が必要です。当分の間この2つの家庭用蓄電池の競争が続くようです。なにしろ、この競争はまだ始まったばかりですから!

 

  ○リチウムイオン蓄電池派 ・・・ 大和ハウス エリーパワー株式会社 など
  ○鉛蓄電池派 ・・・・・・・・・・・・ トヨタホーム ミサワホーム 積水ハウス デンソー パナソニック電工など

 

  先ず、リチウムイオン蓄電池派について書きます。 リチウムイオン電池を大和ハウスが推進するのは、将来リチウムイオン電池の時代が来ることを見越して大和ハウスグループなどが出資して設立した関連会社エリーパワー株式会社があることが一つの理由です。
3限目で書いたように、リチウムイオン蓄電池を住宅に設置すると、現行消防法の網にかかってしまいます。そこで「エリーパワー株式会社のリチウムイオン蓄電池を早く住宅に設置できるように」と第三者の試験認証機関に働きかけ安全性の認証を得ることで、ようやく住宅への設置にこぎつけた経緯があります。
いずれ経済産業省の安全基準ができるので、消防法をクリアーしたリチウムイオン蓄電池が身近な存在になってくると思います。 

 

 次に、鉛蓄電池派について書きます。自動車で培った鉛バッテリーを住宅用に技術開発してトヨタホームや積水ハウスが設置を開始しています。鉛蓄電池は安全性が高く、コストは比較的安価です。そして始まったばかりのスマートハウスの家庭用太陽光発電状況を考えると、現状では鉛蓄電池がちょうど良い効率効果があるとも言えます。

 

 今の家庭用蓄電池は「停電時や予期せぬ出来事が起こった際の電源」が前提条件で設置されていますが、とりあえず目指す目標は3つあると思います。

 

○1つ目は、太陽光発電や風力発電は天候に左右されやすい不安定な電力なので、
 一旦この電力を蓄えてから安定した電力として日常生活で使えるようになること。

 

○2つ目は深夜電力で蓄電をして、その電力を電力需要のピーク時に家庭で使えるようになること。
 そうなれば社会全体のピーク電力を抑えられます。

 

○3つ目は、電気の契約アンペア数を下げて、使用する電気量が契約アンペア数を超えそうになった時に
 蓄電池の電気に切り替わるようになること。契約アンペアを下げると基本料金が下がるのでお財布にもいい事になります。

 

  4限目最後にNAS電池について書きます。
NAS電池はメガソーラーや大規模風力発電の大量の電力を貯蔵する蓄電池施設のトップランナーとして期待されています。
しかし2011年9月に三菱マテリアル筑波製作所の電力貯蔵用NAS電池からの火災事故で、NAS電池の生産がストップしています。事故原因の究明と再発防止が急務です。←※追記、2012年6月7日付けで、原因と安全強化策が示され、生産を再開しています。
大規模蓄電の取り組みがムービーで紹介されています、NAS電池の実用性がちょっと理解できた気持ちになれます→
https://www.ngk.co.jp/product/nas/movie/movie_nas.html


3限目:電力を貯蔵する蓄電池

  先ず、電池には1次電池と2次電池の二種類があります。1次電池は使い切り使い捨ての乾電池の事を言います。
2次電池は充電を繰り返して使える電池の事です←蓄電池はこの2次電池になります。

 蓄電池の形式は リチウムイオン電池 、ニッケル水素電池 、鉛蓄電池 、NAS電池の4つに大きく分類されます。
 ○リチウムイオン電池 : 電気自動車 ・ プラグインハイブリッド車(PHV)・ 携帯電話 ・ 住宅(スマートハウス)
 ○ニッケル水素電池  :ハイブリッド車 ・ デジタルカメラ
 ○鉛 蓄 電 池  : 車などに使われている見慣れたバッテリー・ 住宅(スマートハウス)
 ○N A S 電 池  : メガソーラーや大規模風力発電の大量の電力を貯蔵する蓄電池施設として有力です。

 

 次に蓄電池をわかりやすく理解していだたく最初の一歩として、蓄電池と言えば自動車のプリウスなどのエコカーが身近な存在なので、ここで現在市販されているエコカーはどんな蓄電池が搭載されているのかちょっと調べてましました。
 ※ 電気自動車は、電気の充電だけで走行します。
 ※ プラグインハイブリッド車(PHV)は、先ず家庭用電源からプラグインして充電した電気で走ります。
   その電気がなくなると ガソリンを使って走ります。ハイブリッドなので走行状況に合わせてエンジンと
   モーターを効率よく使い低燃費走行ができます。
 ※ ハイブリッド車は、今街中でよく走っているプリウスなどのエコカーです。走行状況に合わせてエンジンと
   モーターを 効率よくガソリンを使い低燃費走行ができます。
●リチウムイオン電池を搭載している車は— 
 ・電気自動車の日産 リーフ
 ・プラグインハイブリッド(PHV)のトヨタ プリウスPHV
 ・ハイブリッドのトヨタ プリウスα7人乗りなど  
●ニッケル水素電池をと搭載している車は— 
 ・ハイブリッドのトヨタ プリウスアクアプリウスα5人乗り
 ・ハイブリッドのホンダ インサイトフィットフィットシャトルなど 
  この2種類の蓄電池搭載車の違いは、リチウムイオン電池車は電気で単独走行を可能にしています。
またニッケル水素電池車はガソリンエンジンとモーターを効率よく使うハイブリッドの混成走行車です。つまりリチウムイオン電池はニッケル水素電池よりパワーがあり、長時間使用可能なので、電気自動車はリチウムイオン電池に軍配があがりそうです。
そしてエコカーは今後徐々に、ニッケル水素電池からリチウムイオン電池搭載車にシフトしていくと思われます。
エコカー選びの際は、この点に興味を持ってみるといいですね。

 

 この流れで住宅のスマートハウスの蓄電池はリチウムイオン電池になるかと思いきや、ちょっと足踏み状態に陥っています。
なんとこのリチウムイオン電池は可燃性の電解液が詰まっているので、現行消防法では灯油や軽油と同じ「第4種第二石油類」の危険物になってしまいます。今の消防法のままでは簡単に家庭にリチウムイオン蓄電池を置くことは厳しい状況です。
この事は現在、経済産業省のスマートコミュニティの実証実験でリチウムイオン電池の安全性の評価基準の策定が大きな課題になっています。
とは言え、今年の住宅業界はスマートハウスを大々的に打ち出してします。大和ハウスはリチウムイオン蓄電池、積水ハウス・ミサワホーム・トヨタホームは鉛蓄電池です。
次回の4限目では住宅業界のこの点について書きたいと思います、またNAS電池についても触れたいと思います。 


2限目:発電電力の現状について

Ecoを考えると今は太陽光発電の話題がいいと思いますが、それは後日じっくりと書き綴っていきます。
その前に先ず、北陸電力の発電電力の各エネルギー割合についてちょっと調べてみました。

 

【2010年度発電の割合   石炭火力44%・原子力28%・水力24%・石油火力3%・再生可能エネルギー1%】
【2020年度発電目標割合  原子力40%・石炭火力24%・水力22%・石油火力6%・LNG火力6%・再生可能エネルギー2%】
上記の数値が、今の私達が社会生活する上で必要な電力の割合ですが、原子力の割合が多くなっているのがこの数値からわかると思います。

 

 2020年度発電目標割合では、枯渇(こかつ)エネルギーの依存が98%、再生可能エネルギーが2%です。
この数値について私達みんなで考えていかなくてはならない時代にさしかかっていると思うのです。

 

 例えば今、官民あげてメガソーラーを推進して造っていますが、そのメガソーラーの年間発電量は志賀原発(今は定期点検中)のフル稼働時の30分間程度にすぎないのが現状です。
でも小さなことからこつこつと積み上げて検証していくことが、今の私たちにとってとても大切なことです。

 

 また、新しい技術開発のひとつに、枯渇エネルギーになりますがLNG(液化天然ガス)火力が注目されています。
 LNGコンバインドサイクルはガスタービンと蒸気タービンを組み合わせた新しい技術の火力発電です。省エネかつCO2排出削減に効果的です。北陸電力では2018年度から稼動開始のようです。

 

 発電電力の現状として、総電力の3割が一般家庭、7割が工場・商業施設・公共施設で構成されていることも記憶しておきたいところです。


1限目:省エネの意味について

省エネを考える時に、1次エネルギー2次エネルギーの理解が基本になります。
1次エネルギーは2次エネルギーの元であると思ってください。
●1次エネルギーとは・・・枯渇(こかつ)エネルギーと再生可能エネルギーです
                【枯渇エネルギー:石油、石炭、天然ガス、原子炉】
                【再生可能エネルギー:太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス】
●2次エネルギーとは・・・1次エネルギーを加工して人間が使いやすくしたものです。
                【電気、都市ガス、LPガス、ガソリン、灯油、木質ペレット、薪など】
国が進める省エネルギー政策は「1次エネルギーの消費量を抑える」という位置づけです。
そして枯渇エネルギー消費を減らすことが目的です。これはエネルギー問題や温暖化問題に直結しています。
枯渇エネルギーを減らしながら、その分を再生可能エネルギーで増やしていくことがポイントになっています。
 でも、その前に今の社会全体が使っているエネルギーの無駄を省くことが大切な事です。
つまり私たちが日常使う2次エネルギー(電気、都市ガス、LPガス、ガソリン、灯油)を少なくすれば、必然的に1次エネルギー消費量が減るので、省エネになります。

 

 また、今の日本のエネルギー自給率は4%にすぎません。先進国の中でも最低ランクです。(日本4%・ドイツ30%・アメリカ62%・イギリス76%・カナダ144%)
そして23兆円もの巨費を投じて外国から石油・石炭・天然ガスなどの枯渇エネルギーを買っているのが実情です。(目安として日本の一般会計予算が約90兆円程ですから、その1/4程の金額!)
日本のエネルギー自給率を上げるためにも再生可能エネルギーの技術開発が重要になっています。
 でも、現時点での再生可能エネルギー技術は安定供給ができない、コストがかかるといった問題点があります。
また発電した電気を蓄える安全な高性能蓄電池の開発も急がないといけないです。
 いきなり再生可能エネルギーへの転換は無理なので、再生可能エネルギー技術開発と平行して枯渇エネルギー(石炭・天然ガス)を上手く使いながら発電エネルギーロスと送電エネルギーロスを減らしていくことが当面の目標になると思います。